偶然が重なり「訳あり物件」

不動産はいつからか訳あり物件になってしまうことも!

店舗経営の場合、経営状況が物件に影響することもあるんです。

ビルの階下にいくつも並ぶテナント、その中のひとつのテナントがいつしか「訳あり物件」となる場合があります。
オープン当初、そのテナントにはカレー屋が入りお店を開店されていましたが、1年足らずの間に営業不振なのか、オーナーの都合なのか、閉店をしてしまいました。

しばらくしてそのテナントにはイタリア料理の店が開店しました、昼はランチ、夜はコースにアラカルトとメニューも豊富で店内も落ち着いた雰囲気、味も特別美味しいという訳ではないけれども、二度と行きたくないという程の味でもなく開店当初はそれなりのお客さんが足を運んでいる様子だったけれども、いつしか客足が遠のき、2年足らずで閉店。

またしばらくして今度は居酒屋が開店しました。
開店当時は夕方からの営業でしたが、半年ほどすると、ランチ時間も営業をするようになり、ランチのメニューには居酒屋とはあまり縁のないような「うどん」「ラーメン」などがセットメニューとして並ぶようになりましたが、知り合いに聞いてみると、その店に行ったことがあると言う人はほとんどいませんでした。
そしてその店も2年と経たずに閉店をしてしまいました。

こうした事はよくある事です。
決して景気が良いという世情ではありませんので、飲食店は淘汰をされていくのは当然ですが、このように3度も続けてそのテナントに入ったお店が閉店をするような事になると、それを知る人々の口からは「あの場所は良くない」「商売には向かない」「何をやっても当たらない場所」という烙印を押されてしまい、何の物質的な根拠もないまま、口コミで「訳あり物件」とされてしまうのです。

こうして負の偶然が重なったことにより「訳あり物件」とされてしまった物件に対して、他のテナントと同じ賃料を提示してもその入居者を得る事はなかなか難しいものですので、不動産会社や仲介業者はやむなく賃料を下げて新たな入居者を募らなければなりません。

またこれとは全く逆の正の偶然が重なって「訳あり物件」となる場合もあります。
例えば、若い夫婦がテナントの一角で居酒屋を始めました。
若い夫婦で活気があり、味も良も良いその居酒屋は5年後にテナントから少し離れた場所に土地を購入し、そこに戸建店舗を構えたのです。
常連客が付いていますので、店を大きくしてもその後の商売は順調でした。

空いたテナントに今度は焼き肉屋が入居して商売を始めました。
上質な肉を手ごろな値段で提供するお店は連日繁盛をしてました。
そしてそれから3年という短い歳月が過ぎた頃に、その焼き肉屋も少し離れた場所に居ぬき物件を購入してそこで新しく商売を始めました。

そうなると人々は「あそこはいい場所だ」「あそこに入った店はみんな大きくなる」と言い始め、今度は良い意味での「訳あり物件」となるのです。
不動産価値とてしてはどちらも同じ敷地面積に立地条件だったとしても、このように偶然が重なる事により良い意味または悪い意味での「訳あり物件」となる事もあるのです。

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